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Instagram、グリッドに縦長レクタングルを解禁:新しいアスペクト比プレイブック

By Alberto Luengo|25/09/25
editingcreatorsplatformssocial mediacontent strategy
Instagramのグリッドが正方形の壁を超えた。縦長レクタングルが、プロフィールの印象、カバーの切り取り方、そして投稿パッケージ戦略そのものを変えていく。

Instagramがプロフィールグリッドに4:5縦長タイルを導入し、3:4対応もテスト中。戦略の重心は「最初の1枚」と「グリッド対応カバー」に移行している。本稿では、新アスペクト比のプレイブック、パッケージングフロー、そして複数フォーマット時代に勝つための計測戦略を解説する。


Instagram、グリッドに縦長レクタングルを解禁:新しいアスペクト比プレイブック

TL;DR:Instagramのプロフィールグリッドは、もはや完璧な正方形だけの壁ではない。レクタングルが登場し、それがプロフィールの見え方、カバーの切り取り方、そしてReels/フィード/カルーセル全体のパッケージング戦略を一変させる。(技術的には、Instagramはグリッドで4:5縦長タイルを導入し、3:4対応も追加中。「ランドスケープグリッド」という呼び名が出回っているが、厳密には16:9の横長化ではない)(The Verge)


実際に変わったこと(まずは事実から)

  • グリッドタイルがレクタングルに。Instagramはプロフィールグリッドを正方形から縦長(4:5)へと移行し始めており、全体が「切手の集合」から「雑誌の壁面」のような印象へと変わる。(The Verge)
  • 新しい投稿アスペクト比に対応。3:4投稿もテストされており、「ポートレート寄り」のキャンバスが4:5以外にも広がっている。
  • プラットフォーム全体の文脈:TikTokは9:16以外の視聴を標準化しつつあり、最長60分の動画アップロードや横長体験を試験中。クロスプラットフォームでのパッケージ設計がこれまで以上に重要に。

つまり:今後は、最初のフレームとカバーの切り抜きが、単なる投稿だけでなくプロフィール全体の印象を決める。


なぜ重要なのか(何が良くなり、何が壊れるのか)

  1. プロフィールが「ポスター壁」になる。レクタングルのタイルは、ミニポスターのような読み方になる。ストーリーテリング、プロダクトの「一枚資料」、データボード、イベントカードには最適。一方で、縦長トリミングに耐えないスクリーンショットのような投稿には不向き。(The Verge)

  2. 1枚目のスライドは戦略的な一等地に。カルーセルでは、スライド1がグリッドでの見え方を担う(4:5/3:4対応・タイトル入り・主題が明確)。もし最高のビジュアルが16:9なら、スマートなカバーを用意しないとグリッドでの見映えが損なわれる。

  3. クロスポスティングが楽になる ― ただしテンプレート化すれば。TikTokやYouTubeがフォーマットを広げる今、4:5・9:16・16:9の3種を用意しておけば、各フィード・Reels/Shorts・横長プレイヤーに最適化できる。(The Verge)


アスペクト比プレイブック(制作ノートにそのまま貼ってOK)

A)カバーとファーストフレーム(グリッド視点)

  • デフォルトのグリッドカバー:4:5ポートレート(1080×1350)
  • 代替が必要な場合:3:4(例:1080×1440)対応時。文字や顔はキャンバスの内側80%以内に収め、端ギリギリの配置は避ける。
  • フレーム内ラベリング:キャンバス上部15〜18%にタイトルバー+短い説明文を追加。「Drop #14 · Studio Vlog」「Case Study · 3 Edits That Convert」など。

B)投稿内(コンテンツ部分)

  • カルーセル:

  • スライド1 = ポスターカバー(4:5)

  • スライド2以降 = コンテンツに最適な比率:4:5(統一感)、1:1(図表)、16:9(ワイドショット、比較など)

  • フィード動画:16:9でも投稿可能だが、サムネイルは4:5ポスターにしてグリッドを崩さない。

  • Reels:9:16のヒーローカットを維持。横長マスター(16:9)がある場合は、9:16のReelと16:9のYouTube/TikTok用ヒーローを両方用意しておく。(TikTokは長尺・横長方向に進んでいるため、直前のリサイズ対応に追われないよう注意)

C)テンプレート化して、永続的に運用

すべての「本命」アイデアに3つのエクスポートプリセットを用意:

  • ポスター/フィード用:4:5(1080×1350) – グリッド対応カバー&カルーセルベース
  • Reel/ショート用:9:16(1080×1920) – 集中を生む縦型
  • ワイドマスター:16:9(1920×1080) – YouTube、埋め込み、デッキ、TikTok横長用

Rkiveでは、これらを「Format Presets」として保存し、ワンクリックで各プラットフォーム向けに出し分けできる。投稿タイミングを調整したい場合は、Rkiveの「Peak Hours」(パフォーマンス予測)か、Instagramネイティブの「オーディエンスオンライン」グラフ(記述的)を参考に、自動投稿キューを組もう。


レクタングルで勝てるクリエイティブパターン

  1. ワンシート・ストーリーテリング。スライド1を映画ポスターのように扱う:大きなタイトル、ヒーロー画像、ひとつの約束。スライド2〜5で証拠(動画、結果、手順)を展開。

  2. データスレート&証拠ボード。グリッド上で目立つ統計タイル(4:5)に短い主張を配置、詳細は中身で展開。ブランドリフト、A/B検証、ビフォーアフター編集などに有効。

  3. イベント性。ドロップ、プレミア、ポップアップ:タイトルバーに日時・場所、キャプションにReel、カルーセルで地図・出演者・ティーザーを見せる。

  4. グリッド連載シリーズ。一貫した背骨:同じバー、同じ文字スケール、毎週違うカラー。プロフィールが「番組」のように読まれるようになる。


セーフエリアガイド(文字が切れないために)

  • タイトルバー:キャンバス高の15〜18%、上部に配置。
  • 顔・被写体:高さの中央50〜70%内に目線を配置すると、Exploreで自然なトリミングに。
  • 下部キャプションに頼らない:グリッドでは表示されない。タイル自体が勝負。

パッケージングフロー(スピードと戦略を両立)

Flow 1 — ポスター+Reel コンボ(最速)

  1. 0〜1秒でフックする9:16 Reelを作成。
  2. 同じヒーローフレームで4:5ポスターをエクスポート(タイトル入り)。
  3. 次のPeak HourにReelを予約投稿 → その後カルーセル(スライド1ポスター+スライド2「手順」or「証拠」)を投稿。
  4. 週内はどちらかをピン留め。

Flow 2 — 横長ファーストストーリー(イベント・製品更新向け)

  1. 16:9でマスター動画(解説/デモ)を編集。
  2. 顔・手を中心にクロップして9:16、ポスター用に4:5も自動生成。
  3. IG:ポスター/カルーセル、TikTok:横長アップロード検討、YouTube:ロングフォームまたは60〜180秒カット。

Rkiveでは、これを「Post Type」(“Feature Drop”や“Rundown”など)として定義でき、分析がタイプ別にまとまる。あとは自動スケジューラーに任せれば、パフォーマンス学習に基づき次の“勝ち時間”を提案してくれる。


計測:新しいトリミングが本当に効いているか

  • プロフィール → 投稿閲覧率:ポスタ―タイルが人を引き込めているか?リーチは増えているのにER(エンゲージメント率)が横ばいなら、「注意」は得られたが「価値」は届いていない。最初の数秒とフレーム内の実用性を磨こう。
  • 保存 vs シェア:保存多・シェア少 = 有用だが「共有したくなる」まで届いていない → スライド1をより大きな約束と説得力ある構成で再設計。
  • コホート時間帯:同じ曜日・時間が2回勝ったら、その投稿タイプの「コホート時間」として固定(RkiveのPeak Hoursが提案)。
  • シリーズ効果:グリッド連載シリーズは、2〜3週間で再訪率とプロフィールクリック率を引き上げるはず。上がらないなら、タイトル設計が弱い。

トラブルシューティング(現実の課題と即解決)

  • 「最高のショットが16:9で、グリッドトリミングが台無しになる」→ 二段カバーを作る:上半分=被写体のクロップ、下部=タイトルバー。ワイドヒーローはスライド2に。
  • 「Exploreで文字が切れる」→ フォントを10〜15%縮小、コントラストを上げ、主要キーワードを上3分の1に配置。
  • 「カルーセルがスライド1で死んでいる」→ ポスターが“約束”になっていない。動詞+結果(「編集時間30%短縮」)+ミニビジュアル(矢印・丸・下線)を追加。
  • 「エクスポートが多すぎて回らない」→ 4:5、9:16、16:9の3つだけ固定。それ以外は任意でOK。

チームチェックリスト(毎週)

  • テンプレートパック(ポスターバー、セーフエリア、カラーパレット)を更新。
  • 前週のスライド1をレビュー → 勝ちパターン2件と不振1件を抽出し、「構造」を再現(トピックではなく)。
  • ポスターフォーマット用のPeak Hour枠を2つ固定(Rkive → Analytics → Peak Hours)。
  • グリッド連載シリーズ1件+ポスター+Reelコンボ1件を出す。

大局的に見ると:レクタングルは「見た目の変更」ではない

レクタングル化によって、プロフィールは「スクラップブック」から「ショーケース」へと進化する。エピソードのように構成・主張・継続性を持ってアイデアを“パッケージ”できるチームが報われ、ファーストフレームの重要性が復活する。TikTokやYouTubeが長尺・横長へと伸びていくなか、「マルチ比率運用」は、即興っぽさと“必然性”の違いを分ける決定的な力になる。(The Verge)


参考文献


オペレーターノート: 自動運用したいなら、Rkiveでプリセット(4:5/9:16/16:9)を設定し、Post Type(「Poster+Reel」「Feature Drop」「Case Study」など)を定義しておこう。Peak Hoursでドロップをスケジューリングすれば、Instagramのネイティブ分析を見るまでもなく、“あなたの投稿が本当に刺さる時間”に基づいて最適化される。


著者について

Alberto LuengoはRkive AIの創業者兼CEO。コンテンツ自動化とグロース戦略の第一人者として、テクノロジー、戦略、クリエイターエコノミーの未来について実践的な知見を発信している。

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About the author

Alberto Luengo is the founder and CEO of Rkive AI, a leading expert in AI for content automation and growth. He shares real-world insights on technology, strategy, and the future of the creator economy.

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